理事長対談 ~雑誌『おはよう21』国保昌編集長~

千歳会本部

 

介護の専門性を学ぶための雑誌『おはよう21』。

今回は、雑誌編集長・国保昌さんとの対談です!

 

 

C1グランプリのコメンテーターを務めてくださった国保編集長。千歳会はどう映ったのでしょうか? 

その魅力を聞きました。

 

 

 

〇対談相手

国保 昌さん

95年中央法規出版に入社。以来、福祉関係の書籍を制作したのち、2014年に介護職の専門誌『おはよう21』編集長に。

抜群の傾聴力の持ち主。

 

 

 

国保編集長によるインタビュー

                              

 

理事長(以下、左) 国保さんのキャリアのスタートは、障害福祉からだと聞きました。

 

国保編集長(以下、国保) はい。95年に入社して、書籍の編集をしていました。特に、子どもたちの発達障害については力を入れていました。

 

 90年代で発達障害について注目しているとは、早いですね!

 

国保 そうなんです。社会的な注目が高まっていく中で、やりがいのある仕事をさせてもらいました。左理事長のキャリアのスタートは?

 

 2002年で起業しました。建築設計の大学院を卒業した24歳、3つのデイサービスをつくりました。

 そのなかでやって来る65歳のおじいちゃん、いつも不服そうな様子が気になって、声かけたんです。「家族に行けって言われているから来ているだけ」と言われて。なぜ家族は勧めているのかをよく聞いてみたら「入浴」というキーワードが出てきたんですね。家でお風呂に入るのが大変だから、デイサービスに行って入ってきてということだったらしく。

 それで思いついて聞いてみたんです。「短い時間でお風呂だけ入れるデイサービスがあったら来たいですか?」と。「そんなのがあったら周りの友人にも声かける」とぱあっと笑顔になって、答えてもらいました。それで入浴専門のデイサービスをつくったんです。いまから17年前、2006年のことです。

 

国保 全国初の入浴型デイサービス「いきいきライフSPA」のことですね。もちろん知っていますよ。

 

 同時に、現場では問題が次々と出てくる時期でもありました。僕が現場に行くと辞表出されちゃう。最初はスタッフと顔合わせるのが怖くて布団にもぐっていたほどです(笑)。

 

国保 そんな時期があったんですね……。今からは想像がつきません。どんな風に乗り越えたのですか?

 

 そこから一生懸命勉強しました。法人として成長するためには僕が一人で言っていてもはじまらない。主語を「わたし」から「われわれ」にする理念が必要だと。

 

国保 そういった、組織に一体感をつくるには何が大切なのでしょうか?

 

「ここにあるコップ1杯の水、美味しいから飲んでみて!」と、呼びかけ続けることですね。最初は「飲みたくない!」とか「美味しくない!」と拒否されますが、そのうち一口だけでも飲んでくれる人が現れる。スタッフに向き合って、地道なコミュニケーションを続けるしかないんですよね。……国保さん、さすがお話を聞くご職業なだけあって、対談なのに自分が話しすぎてしまいますね(笑)。

 

国保 業界の有名人で、初対面でもある左さんのお話ですから、興味深いので、つい……(笑)。やはり自分が話すより、人に聞くほうが生にあうのですよね…。職業病です(笑)。

 

 

 

 

介護サービスの質をさらに求められる時代に

                              

 

 5月に開催した学術研究発表会「C1グランプリ」。やるからには、自己満足で終わりたくない。そこで、メディアの方である国保編集長にお越しいただいたんです。ご覧になっていかがでしたか?

 

国保 とても良かったです。ちとせ北本の発表で、インドネシアの方のプレゼンが心に残りました。外国人スタッフが、ああいう場にでてメインで発表するっていうのは、まだ多くはないと思うんですよね。彼女のがんばりは、周りにもいい影響を与えていると思います。C1グランプリはどういう流れで生まれたのですか?

 

 各事業所から自由にエントリーしてもらうんですよ。管理者の人たちがとにかく1個は発表しなくちゃっていう感覚だと思うんですが、最初はそれでいいと思っていて。スタッフ一人ひとりに光が当たる場を作って、自分の言葉を使ってアウトプットすることで、個人の成長につながるはずなので。

 

国保 それが、法人全体の成長にもつながる。まさに、それを感じる発表でした……!

 

 ありがとうございます。話は変わって、今後の福祉業界はどうなっていくと思いますか?

 

国保 利用者の皆さんが、介護施設に大切なのは、豪華な設備よりも質の高いケアだということに気づいて、そんな施設の情報を求めるようになってきていると感じます。難しい環境のなか、頑張って質の高いケアを提供し続けている施設と、それを求める利用者がマッチングする時代になればいいなと思います。

 

 なるほど。介護の情報を取りに来る世代が増える……。カリスマ介護職をメディアがプロデュースするっていうのはどうでしょう?

 

国保 いいですね。考えておきます(笑)。

 

 

 

 

 

 

今回対談いただいた国保昌さんが

編集長を務める

雑誌『おはよう21』については、

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