みなさん、こんにちは。
今回は少し重いお話をしようと思います。
私たちは、介護という特殊なお仕事であり、
サービス業は、感情労働ともいいますが、介護職はその極みだと思っています。
(参考資料:福祉ブログ)
さて、「不適切ケア」。これは、虐待につながってしまう可能性が高いものです。
施設では、突発的に起こる場合よりも、日々行われているケアの質と関連してい事が多いと言われています。
たとえば、
・大声 「ダメって言ったでしょ!」「危ないから座ってて!」「さっきも行ったじゃん」
・物扱い 車いすなど、何も前置きなしで無言で動かす、汚い洋服をそのまま着せている。
・指示的 「トイレ行くよ~」「こっちに来て~」
など、友達口調は、その方との信頼関係ができているから。
認知症の人に伝えやすから。などという理由は存在しないと思います。
そうゆう私も使ってしまっていますが。
良く考えたら、通常、私たちも友達、会社の上司、家族など話し方を変えていますよね。
だから、自分たちより年齢がずっと上のお客様に対しても同じだとおもうのです。
この言葉使いひとつ違うだけでも、お客様の人格を尊重することで、
虐待防止になると思うのです。
そこで、私たちは、身体拘束・虐待防止委員会で、研修を行うことにしました。
未経験を含む1年未満の職員と中堅職員をバランス良く席に座ってもらいます。
虐待・・・となると範囲が大きくなるので、まず、その中かから、
スピーチロックという、言葉で動きを拘束してしまうものに関して行いました。
職員に、ひとつひとつ、確実に心に響いていけば、虐待へつながる前にお互いが注意しあえる
良い施設になるのではないかと。
身体拘束には大きく3大ロックといって、
1フィジカルロック・・拘束衣などを使って、身体を拘束するもの、
2ドラッグロック・・向精神薬や睡眠導入剤で行動を拘束するもの
この2つは、物がないと拘束できませんし、他部署と相談しなければできません。
しかし、3番目のスピーチロックは、言葉で行動を拘束するものなので、誰にでもできちゃうのです。
自分はそんなつもりはなくても。
相手の行動に、ロックをかけてしまうのです。
研修中の様子。
研修を行い、自分たちはどうやって対応していくのか、話し合ってもらいました。
また、ユニットに持ち帰って、不適切な対応(ケア)をしている職員を注意するのではなく、
なんで不適切ケアになってしまったのか、その背景について職員間で話し合い、ケアに活かしていくことが大切であるかと思います。
その積み重ねで、数年後、お客様も、職員も笑顔で過ごすことができる、施設になってたらいいなと祈りを込めて研修を終わりにしました。