指が動かない原因は「痛み」にあり?〜編み物を再び楽しむための、理学療法士の挑戦〜

デイサービスセンターちとせ

こんにちは、デイサービスセンターちとせです。

皆様こんにちは。 
理学療法士の上田知成です。

 

朝から冷たい北風が吹いており、今日の最低気温は佐倉市でー5℃と厳しい寒さです。

このような日は、手足の冷えはもちろん、筋肉が硬直しやすくなります。

知らず知らずのうちに体に負担がかかっていますので、

室内でも暖かくして、こまめに体を動かすよう意識しましょう。

 

皆さんは、自分の手が「思うように動かない」と感じたことはありますか? 

例えば、お箸が持ちにくい、ボタンが留めにくい、大好きだった手芸ができなくなった……。

「もう年だから仕方ないかな」と諦めてしまう方も多いのですが、

実はそこには、意外な「原因」と「解決のヒント」が隠れていることがあります。

今日は、あるご利用者様と一緒に取り組んだ

「指の動きを取り戻すためのリハビリ」についてお話しします。

Screenshot

1. 「指が伸びない」その原因はどこにある?

今回ご紹介するのは、右手の指がうまく伸びず、困っていたご利用者様のお話です。

 この方は編み物が大好きだったのですが、

指がスムーズに動かないため、最近は思うように作品が作れずにいました。

指が動かなくなる(関節可動域制限といいます)原因は、大きく分けていくつかあります。

  • 整形外科的な病気 骨折の後遺症、腱鞘炎(ばね指)、関節リウマチなど。

  • 内科的な病気 神経の病気や血行の障害など。

  • 老化や筋力低下 使わないことで関節が固まってしまう。

しかし、このご利用者様の場合、病院で特別な診断を受けているわけではありませんでした。

「病気じゃないのに、どうして動かないの?」――。ここで私たち理学療法士の出番です。

2. 「痛み」の宝探し(触察評価)

私がまず注目したのは、「痛み」です。 

人間は、どこかに痛みがあると、無意識にそこをかばって動かさないようにします。

それが長く続くと、本当に関節が固まって動かなくなってしまうのです。

「どこが、どんなふうに痛むのか?」 それを調べるために、

指の一点一点を丁寧に指先で触れて確認する「触察(しょくさつ)」を行いました。

ここで、添付の写真を見てください。 

これは、私がご利用者様の指を触って、痛みのあった場所を記録した「痛みの地図」です。

指の関節のあちこちに、黒い点がついていますよね。

9月8日、9月18日、9月30日……と日付が書いてあります。 

実は、指を優しく触ってみると、関節のすぐそばに「飛び上がるほど痛いポイント」がいくつも見つかったのです。

このご利用者様自身も、「えっ、そこがそんなに痛いの?」と驚かれていました。

普段は全体が重だるい感じがしていても、ピンポイントでどこが痛いのかまでは意識していないことが多いからです。

3. 仮説:痛みが消えれば、指は動く!

ここで私は一つの仮説を立てます。 

「この関節にある『ピンポイントの痛み』さえ取り除けば、指は自然に伸びるようになるはずである」

「指が固まっているから無理やり伸ばす」というリハビリは、

とても痛いですし、逆効果になることもあります。

そうではなく、「動きを邪魔している痛みのスイッチ」をオフにしてあげる作戦です。

4. 実際に行ったアプローチ

具体的にどのようなことをしたかというと、実は驚くほどソフトな方法です。

1.ピンポイントの触察

写真にある黒い点の場所(痛みがある場所)を、ごく軽い力で触れます。

グイグイ押すのではなく、優しく「ここに痛みがありますね」と確認するように触れます。

 

2.優しい運動:

痛みのポイントを捉えたまま、指を可能な範囲でゆっくりと曲げたり伸ばしたりします。

これを繰り返していくと、不思議なことに、あんなに痛かったポイントの痛みが少しずつ和らいでいくのです。 

私たちの体は、適切に触れられることで

「ここは動かしても大丈夫なんだ」と脳が安心し、筋肉の緊張が解ける仕組みを持っています。

5. 驚きの変化と、再び始まった編み物

リハビリを継続した結果、写真の記録からもわかるように、

痛みの場所や強さが変化し、徐々に減っていきました。 

10月20日の記録には「第5指(小指)の関節が最も痛む」とありますが、

これも以前より範囲が絞られてきた証拠です。

そして、大きな変化が訪れました。 

指の痛みが軽減するのと同時に、指がグー・パーと大きく動くようになり、

なんと「編み物」が再びスムーズにできるようになったのです!

ご利用者様からは、「指が軽くなった」「工作もできるようになった」と、

とても嬉しいお言葉をいただきました。

動画リンク↓

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6. まとめ:諦める前に相談を

今回のことで改めて感じたのは、「痛みは体からのサイン」だということです。 

「年だから」「病気じゃないから」と放っておくのではなく、

その痛みがどこから来ているのかを正しく見極め、

適切にアプローチすれば、体は何歳からでも変わることができます。

もし、皆さんの周りにも「手が使いにくい」「動かすと痛い」と悩んでいる方がいたら、ぜひ教えてあげてください。

 「痛みの地図」を塗り替えていくことで、もう一度、大好きな趣味を楽しめるようになるかもしれません。

デイサービスでは、これからもお一人おひとりの「やりたいこと」を支えるために、専門的な視点でリハビリを続けていきます!

 

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