理事長対談 ~小林武尊専務理事~

千歳会本部

 

 

 

第11回

2024年度のふりかえりと、大きく成長していくこれからの千歳会について、左理事長と小林専務理事に語ってもらいました。

 

 

小林専務理事の入院と現場復帰、社会福祉法人三山園が千歳会に仲間入り……。これまでをふりかえりながら、2025年、さらには100年後について!? 未来を見据えた対談となりました。

 

 

 

〇対談相手

小林武尊専務理事

昨年脳梗塞で入院し、半年間職務から離れていたこともあり、千歳会の組織をより俯瞰して見られるように。復帰後はマネジメントの役割を全うするため、採用や人材育成に力を入れる。

 

 

 

小林専務が入院。その間、千歳会は……?

                                  

 

理事長(以下、左) 昨年は、小林にとっても大きな試練の年だったのでは?

 

小林武尊さん(以下、小) 車を運転中に、左半身の感覚がなくなっていったことを覚えています。「脳梗塞だ!」ととっさに理解し、救急車を呼びました。救急隊の方にも時間が勝負と言われ、すぐに処置をしていただけたのが幸いでした。

 

 元気に戻ってきてくれて、安心しました。

 

 入院中は、焦りもありましたね。千歳会がこれからどんどんと変化するなかで、自分ももっと発揮できることがあったはずなのに、と。けれど実際は、左半身が思うように動かず、食事やしゃべることも不自由な状況。リハビリに励みましたが、「このまま復帰できるのか」という不安な気持ちもありました。

 

 でも、驚異的な回復でしたね。

 

 ええ。リハビリを経て、職場に戻ることができたのは、現場の皆の支えがあったからこそです。感謝しています。あとは、自分が病人としてケアされる側になって初めて、千歳会を利用してくださっているお客様の気持ちがよりリアルに感じられるようになりました。食の楽しみ、社会的接点をもつこと、そのための旅行……。これらのサービスは、本当に大切なんだと、身を持って実感しましたね。

 

 それはよかった。小林が不在の間、私も意識して前に出るようにしていましたね。意思決定だけでなく、現場にも積極的に出ていきました。そうして見ていると、現場の職員も小林の空白を埋めながら、自分ごととして仕事に取り組んでくれるようになったと感じています。

 

 

三山園が千歳会の仲間となる

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 改めて、特別養護老人ホーム三山園が千歳会に加わることになった経緯をお話しください。

 

 三山園は、千葉県船橋市、習志野市、八千代市、鎌ケ谷市で構成された特別地方公共団体によって運営されてきました。1972年に開園して以来、地域の拠り所となってきたと聞いています。移譲前は、千葉県内で唯一の公設・公営の特養施設ということでしたが、時代の変化とともに、行政として民間移譲を決断され、移譲先の法人を募った。

 

 そこに千歳会が手を挙げた、ということですね。

 

 我々の取り組みなどをご説明し、経営を立て直す法人として選定していただいた。歴史ある三山園のこれまでの文化を尊重しながらも、千歳会の理念「一人ひとりの人生を豊かに」するための介護を展開していきたい。経営面でも結果を出していきます。

 

 三山園と僕らはともに手を取り合う仲間になったということ。「自分が受けたい介護とは」という問いを投げかけ、新しいことにもチャレンジできる環境を整えていきたいと思っています。

 

 

来期のテーマ「ひとづくり」

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 やりたいことを応援できる法人にしていきたいですね。そのためにも理念を理解してもらい、共感してもらう。そういう人たちが集まって働くことで、よりいいサービスができるはずだから。

 

 グループ全体を通して、若い人たちの意見を取り入れたいです。新しい発想や着眼点をもっと教えてもらいたい。意見を言いやすい環境とか、場所を作っていくのが僕の役目だと思っています。教育と採用に力を入れていきます。

 

 行政の方々から、並々ならぬ想いを持って渡してもらったバトン。これを受け取って終わりじゃない。次の100年、続いていく介護とは? を考えています。まずは20年後、日本はどんな社会になっているのか。常に未来を意識しながら、成長を止めないでいきたいと思っています。僕たち経営層が「安定」とか「現状維持」なんて言い出したら、皆が困ることになるので!

 

「ひとづくり」は「社会づくり」ということにもつながりますよね。自分たちが、高齢者になったときに、どんな介護を受けられるのか。自分も病気をして、たくさんのヒントをもらったので、今後に活かしていきたいです。

 

 来期も、ともによろしくお願いします!